◆ セッティング@ ギア比 ◆

 エンジンで発生した回転力は、回転数を落としてリアタイヤに伝えられます。
このエンジン側の回転数とリアタイヤ側の比がギア比(減速比)です。
具体的には、エンジン側のスプロケット(ドライブスプロケット)の歯数と、リアタイヤ側のスプロケット
(ドリブンスプロケット又はリアスプロケット)の歯数の比率がギア比になります。
 一般的なギア比のセッティングは、リアスプロケットの交換で行います。リアを小さくする(歯数を減らす)と、同じエンジン回転数でもスピードは高くなります。
 ただしスピードが同じ場合は、エンジン回転は低くなるので、コーナー立ち上がりの加速力(トルク)は小さくなります。
 逆にリアを大きくした場合、最高スピードは低下し、加速力(トルク)は大きくなります。
 具体的に言えば、ストレートが長く最高スピードを上げたい時は、リアのスプロケットを小さくし、タイトなコーナーが多く速い加速力を求める場合は、リアのスプロケットを大きくします。
 しかしながらキッズカートの場合、リアのスプロケットの交換には非常に手間がかかるため、簡単なギア比のセッティングをする場合は、ドライブスプロケット(エンジン側)の交換によって行います。
 ドライブスプロケットを大きなもの(歯数が多いもの)に交換することは、リアスプロケットを小さくしたことと同じことなので、最高スピードは上りますが、加速力は小さくなります。
逆にドライブスプロケットを小さいもの(歯数が少ないもの)に交換することは、リアスプロケットを大きくしたことと同じことなので、加速力は大きくなりますが、最高スピードは低下します。
 しかし、ドライブスプロケット(エンジン側)の交換によるギア比のセッティングは、大きな変更になってしまうため、時間に余裕があるときはリアスプロケットを交換して、サーキットに合ったギア比のセッティングを見つけるのがベストでしょう。


最高速を比べた場合 加速力(トルクを比べた場合)
エンジン1回転でタイヤは1/2回転
最高スピードは速い
タイヤ1回転でエンジンは2回転分
トルクは小さい
エンジン1回転でタイヤは1/3回転
最高スピードは遅い
タイヤ1回転でエンジンは3回転分
トルクは大きい

*ノーマルのギア比 ドライブ 7丁:リア 75丁
中井サーキット仕様 ドライブ 8丁:リア 74〜76丁




◆ セッティングA メインジェット ◆

 ガソリンはキャブレターの中で空気と混ざって、いわゆる混合気となってシリンダーの中に送られ、点火プラグの火花によって爆発しピストンを動かします。
 その混合気の中のガソリンの量を決めるのがメインジェットです。
 メインジェットのセッティングは、基本的かつ非常に重要なものですので以下わかりやすく説明します。
 メインジェットに刻印されている番数には意味があります。それは穴の大きさを表している数字です。
 番数が大きくなれば穴の径も大きくなり、ガソリンを多く供給し、小さくなれば反対になるわけです。
 ちなみにロビンエンジンの場合、ノーマルの状態では70.0の番数のメインジェットが付いており、番数は2.5単位で大小用意されています。


62.5    65.0    67.5    70.0   72.5   75.0   77.5  80.0
←  穴の径が小さくなる  ←  ノーマル  →  穴の径が大きくなる   →


 ではどういった状況に合わせてセッティングするのかというと、気温や湿度、高度つまり気圧よってエンジンに最適な混合気を送るために変更するわけです。
 気温が高い時や高地の場合は、空気の密度が低くなり混合気は濃くなります。つまりカブリ気味でエンジンが吹けない症状となります。こんな時は、メインジェットの番数を小さくしてガソリンの量を減らしてやればいいわけです。
 逆に気温が低いときや低地では空気の密度が高く、混合気は薄くなります。オーバーヒート気味でエンジンのパワーが落ちてきたりする、いわゆる熱ダレをおこしたり、コーナーからの立ち上がりが遅くなったりする症状となります。こんな時はメインジェットの番数を大きくしてガソリンの量を増やしてやればいいわけです。
 以下メインジェットのコンディションに対するセッティングのヒントを表にしておきます。しかしセッティングはサーキットに合わせてするものなで、基本的にカートをサーキットに持ち込んで走らせながらベストのセッティングを見つけましょう。

コンディション 空気の密度 混合気中のガソリンの割合 セッティングの方向
寒いとき 高い 少ない(薄い) メインジェットの番数を上げて濃くする
暑いとき 低い 多 い(濃い) メインジェットの番数を下げて薄くする
空気が乾燥している時 高い 少ない(薄い) メインジェットの番数を上げて濃くする
湿度の高いとき 低い 多 い(濃い) メインジェットの番数を下げて薄くする
標高の高い場所 低い 多 い(濃い) メインジェットの番数を下げて薄くする